インプラント治療とは IMPLANT

歯周病などで歯を失った部分の顎骨にチタン製のインプラント(人工歯根)を埋め込み、その上にセラミック製の人工歯を装着する治療方法です。天然歯と同じように力を入れて噛むことができ、美しく自然な見た目に仕上がります。
機能性と審美性に優れているため、歯を失った場合の治療方法として最も適切と考えられますが、外科手術をともない、費用も高額になるため、すべての人に適応するとは限りません。
また、治療後に適切なメンテナンスを行なわないとインプラント周囲炎を発症し、インプラントを長く使えなくなることがあるため、定期的にメンテナンスを受け続けることが大切です。
インプラントを検討されている方は、歯科医師からしっかりとメリット・デメリットなどの説明を受け、ご自身で治療内容を理解し、納得したうえで治療を受けることが大切です。
インプラント治療のメリット
-
しっかりと噛める
歯肉の上にはめ込んで使う入れ歯とは異なり、人工歯根(インプラント)を顎骨に埋め込んでしっかりと固定させるので、ずれたり抜けたりすることがありません。そのため、天然歯と同じように力を入れて噛むことができます。
-
見た目が自然である
埋め込んだインプラントの上に装着する人工歯はセラミックで作製します。白く透明感があり、周りの歯になじむ自然な仕上がりになるので、銀歯のようにお口の中で目立つことがなく、口元の美しさを保てます。
-
長持ちする
定期的にメンテナンスを受け続けていれば、インプラントは埋め込んでから10~15年持ち、入れ歯やブリッジより長く使い続けられます。快適、そして安全に使えるよう、ケアを怠らないようにしましょう。
インプラント治療のデメリット
-
手術が必要
顎骨に人工歯根を埋め込むには、外科手術が必須です。低侵襲な術式もありますが、手術を行なうことに変わりはありません。患者さまの健康状態などによっては、治療できないこともあるので、歯科医師と相談する必要があります。
-
費用が高い
健康保険適用外の自費診療となるので、ほかの歯科治療に比べ費用が高額になります。経済的に不安がある方には、入れ歯やブリッジなどほかの方法も提案させていただきますので、ご一緒に最適な治療を考えてまいりましょう。
-
メンテナンスの継続が必要
自分で行なう歯磨きはもちろん、術後のケアを怠るとインプラント周囲炎を発症し、インプラントの脱落や再治療の可能性が高まります。歯科医師の指示に従い、数ヵ月に1回は歯科医院でメンテナンスを受ける必要があります。
ほかの治療との違い

入れ歯
歯を失った部分を人工歯で補う方法です。部分入れ歯と総入れ歯があり、いずれも歯肉に見立てたピンク色の「床(しょう)」を歯肉の上にはめ込み、吸着させて使います。
インプラントやブリッジに比べ低価格ですが、とくに保険で作製したものは、噛み心地や安定性、見た目が良くありません。
自費であれば、機能性・審美性に優れた入れ歯を選べますが、インプラントほどの快適さは期待できません。

ブリッジ
失った歯の両隣の歯を支えとし、橋をわたすように人工歯をはめ込んで補う方法です。
入れ歯とは異なり固定されているので、安定感はありますが、支えにする両隣の歯が健康でなくてはならず、また、その歯を削る必要があります。結果として支えとする歯に負担がかかり、歯の寿命を縮めることになります。
入れ歯と同じく保険と自費があり、自費のほうは審美性に優れた仕上がりになります。

インプラント
歯を失った部分にインプラント(人工歯根)を埋め込み、その上に人工歯を装着する方法です。よく噛めて美しく仕上がるので、入れ歯やブリッジとは異なり、まるで自分の歯のような感覚で快適に日常生活を送れます。そのため、近年では入れ歯やブリッジではなくインプラントを選ばれる方も増えています。
ただし、外科手術が必要なうえ費用が高額なので、すべての方に適しているとは限りません。
インプラント治療の流れ
1カウンセリング・相談
インプラント治療についての不安や疑問などを詳しくお話いただき、お口の現状を把握します。また、インプラント治療のメリット・デメリット、治療期間・費用、インプラント以外の治療方法などを、わかりやすくご説明します。
どのようなことでもお気軽にご相談ください。

2精密検査
外科手術を要するインプラント治療を安全に行なうには、細部まできちんと検査し、患者さまのお口の状態をしっかり把握しておくことが大切です。
そのため、レントゲン写真撮影、CT撮影、歯型採取、咬合検査、歯周病検査、虫歯の有無の確認など精密検査を行ないます。

3診断・治療計画立案
精密検査の結果をもとに診断し、適切な術式を決定します。また、治療全体のスケジュールの考案や費用の算出を行ない、治療計画を立案します。
治療計画にご納得いただきましたら、ご契約となります。ご予約をお取りいただくなど、手術に向けて詳細を決めていきます。

4インプラント埋入手術(1次手術)
麻酔注射を行ない、歯肉を切開して顎骨に穴をあけ、インプラントを埋め込みます。その後、埋め込んだインプラントの頭部を歯肉で覆って縫合します。
処置に要する時間は1本あたり15分程度ですが、埋め込む本数や抜歯・再生治療の有無により変わります。

5治癒期間
インプラントと顎骨とが結合するまで、治癒期間を設けます。治療箇所や骨の状態によって変わりますが、上顎で3〜6ヵ月程度、下顎で2~3ヵ月程度となります。
この期間は仮歯を装着します。「歯がない」という審美的な問題は起こりませんのでご安心ください。

6インプラント埋入手術(2次手術)
麻酔注射を行ない、歯肉を再度切開してインプラントの頭部を露出し、顎骨としっかり結合していることを確認します。その後、インプラントの頭部にアバットメント(※1)とヒーリングキャップ(※2)を装着します。
処置後1~2週間ほどおいて歯肉の形が整ったら、仮歯を調整します。
※2 アバットメントに汚れが入り込むことを防ぐ一時的なふた

7人工歯装着
歯型をとって人工歯を作製します。2次手術で装着したヒーリングキャップを取り外し、完成した人工歯をアバットメントに装着したら治療が完了します。
万が一、色調や形態、噛み合わせなどに違和感がある場合は調整し、再度装着します。

8メンテナンス
インプラントを長持ちさせ、快適に使い続けるためには、天然歯以上にメンテナンスに尽力する必要があります。2~6ヵ月に1回ほど定期的にメンテナンスを受診いただき、お口全体や人工歯の状態を確認して、クリーニングや歯磨き指導などを行ないます。

インプラント治療後のメンテナンス

インプラントを長期間安全に使い続けるためには、インプラント周囲炎(インプラントの周りの歯周病)などの病気を防ぐ必要があります。
そのためには、ご自身で歯磨きなどのケアをするほか、歯科医院で継続的にメンテナンスを受けることが大切です。
メンテナンスでは、おもに以下のことを行ないます。
- 歯周ポケットの深さの測定
- 歯垢や歯石の除去
- 歯周病検査
- 人工歯・インプラントの状態の確認
- 歯磨き指導
- 歯のクリーニング
患者さまのお口の中の状況に合わせ、2~6ヵ月に1回きちんと受診し、お口の機能性と審美性を維持しましょう。
口腔外科専門医・インプラント治療監修医 SUPERVISION
友枝歯科・矯正歯科クリニック福岡天神では、治療の成功率を向上させることを目指しています。
その一環として、インプラント治療をはじめとする口腔外科分野の治療は、
「日本口腔外科学会専門医」「日本口腔インプラント学会専門医」である歯科医師、関 勝宏と連携し、ご提供しています。
専門的な知識と技術力を駆使して的確な治療を行ないますので、安心しておまかせください。
難症例への対応
インプラント治療には、「骨が少ない」という患者さまに対して骨移植などの「骨造成」を行なうなど、さまざまな治療方法が求められます。このような難症例の方が治療を受けられることは多々ありますが、通常のインプラント手術に比べて技術力を要するため、手術経験の多さや知識・技術力を求められます。
そのため、難症例の方の治療は、院長の友枝と「日本口腔外科学会専門医」「日本口腔インプラント学会専門医」の関とのダブルドクター体制で対応しています。
経験と実力に基づく良質な治療により、良好な結果へと導きます。

口腔外科専門医・インプラント治療監修医
関 勝宏
- 略歴
-
- 2001年
九州大学歯学部 卒業
- 2005年
九州大学大学院(歯学博士)
- 2005~2012年
九州大学病院 再生歯科・インプラントセンター他 勤務
- 2013年
熊本市にてせきかつひろ歯科口腔クリニック開院
- 2001年
- 資格等
-
- 歯学博士(九州大学)
- 日本口腔外科学会認定口腔外科専門医
- 日本口腔インプラント学会専門医
- ITI(International Team for Implantology)日本支部公認インプラントスペシャリスト
- 学会・研究会等
-
- 日本口腔外科学会(専門医)
- 日本口腔インプラント学会(専門医)他
麻酔科医による
静脈内鎮静法
SEDATION

手術への不安や緊張、恐怖心などが強い方には、「静脈内鎮静法」という麻酔法を適用できます。静脈から鎮静剤を注入することで、患者さまはウトウトと眠ったような状態になり、痛みや不快な音などを感じなくなります。「気づいたら手術が終わっていた」という感覚になりますが、全身麻酔とは異なり意識がなくなることはありません。
静脈内鎮静法は麻酔科医が担当します。生体モニターで心電図・血圧・脈拍・血中酸素飽和濃度など患者さまの全身状態を常に監視しているので安心です。
手術に不安や恐怖心がある方は、歯科医師にご相談ください。
再生医療PRGF PRGF

PRGFとは
「Plasma Rich in Growth Factors(自家多血小板血漿)」は、自分の血液から軟組織、硬組織の成長因子を抽出して作製する血液製剤です。増殖因子やサイトカイン(たんぱく質)などの成分で構成され、傷の治癒、骨や歯周組織の回復・再生を促し、止血、痛みの軽減、感染予防などに効果的です。口腔外科治療やインプラント治療に活用されます。
患者さまご自身の血液からつくりますので、感染する心配はありません。また、雑菌が入らないよう安全に配慮した環境でつくるので、衛生的です。
PRGFによるインプラント治療
友枝歯科・矯正歯科クリニック福岡天神では、インプラント治療でこの「PRGF」を活用しています。
一般的に、骨が少ないと人工歯根を埋め込めませんでしたが、PRGFによって骨を再生させることで、骨が少ない方へのインプラント埋入ができるようになりました。
まず、採取した患者さまの血液を遠心分離機にかけ、PRGFを分離し、ゼリー状に固まったらインプラント埋入部分に填入します。その後新しい骨ができ、インプラントがしっかりと固定されるという仕組みです。
骨が少ない難症例の方も、安心して治療に臨んでいただけます。
骨造成をともなう治療 BONE AUGMENTATION

顎骨にインプラントをきちんと埋め込めるだけの高さや幅がないと、インプラント手術はできません。しかし、骨を増やす「骨造成」を行なうことで、インプラントを埋め込めるようになります。
骨造成には複数の術式があり、残りの骨の量や治療部位などによって、患者さま一人ひとりに適した方法をご提供しています。
「骨が少ないから…」と治療をあきらめていた方は、ぜひご相談ください。
サイナスリフト
骨の厚みが5mm未満、または広範囲にわたって骨が吸収されている場合に行ないます。
上顎の歯肉の側面を切開して骨を切り抜き、上顎洞(副鼻腔=鼻の横の空洞)の底部からシュナイダー膜という粘膜をはがして持ち上げ、人工骨を填入します。填入した骨が安定したら、インプラントを埋め込みます。
傷口が大きく、6ヵ月ほど治療期間を要しますが、長いインプラントも埋め込みやすくなります。
ソケットリフト
骨の厚みが5mm以上あり、歯1本程度の小さな範囲を処置する場合に行ないます。
少しずつシュナイダー膜(上顎洞粘膜)を押し上げ、歯の生えていたところ(抜歯する場合は、抜いたあとの穴)から移植骨を填入し、インプラントを埋入するのに十分な量の骨をつくります。同時にインプラントも埋め込みます。
サイナスリフトとは異なり傷口が小さいので、痛みや腫れが抑えられ、治療期間も3ヵ月ほどとなります。
GBR
「Guided Bone Regeneration(骨再生誘導法)」は、骨の高さや幅が足りない場合に行ないます。
インプラントを埋め込む部位に骨補填材や自家骨を填入し、メンブレンという人工膜を被せます。その上を歯肉で覆って縫合し、骨が再生されて安定するまで待ちます。その後インプラントを埋め込みます。
骨補填材や自家骨を填入するとき、同時にインプラントを埋め込むこともできます。