予防歯科 PREVENT
虫歯や歯周病になってから歯科医院へ行くのではなく、歯が健康なうちからケアを受けることを予防歯科といいます。普段、私たちのお口の中には細菌が潜んでおり、常に虫歯や歯周病のリスクにさらされています。それらの疾患が細菌の増殖によって進行しないようクリーンにしておくことで、健康的な歯を守れます。
予防歯科には、大きく分けて歯科医院に通ってケアを受ける「プロケア」と、ご自宅で行なう「ホームケア」の2つがあります。毎日の歯磨きを基本として、定期的に通院していただくことで質の高いケアを受けられます。患者さまの歯をお守りするために、さまざまなケアをご用意しています。
「痛みはないけれど虫歯にならないようにしたい」とお考えの方は、お気軽にご相談ください。
米国式の予防システム「プロフィラキシス」採用
「プロフィラキシス」とは、虫歯や歯周病の進行を防ぐために行なわれる予防ケアのことをいいます。虫歯などの治療を目的とするのではなく、現在の歯の状態を的確に評価し、予防するためのケアを集中的に行ないます。
アメリカの歯科医療ではこのプロフィラキシスという診療がシステマチックに構築されており、患者さまに適切な予防ケアを提供できるようになっています。
友枝歯科・矯正歯科クリニック福岡天神ではこのプロフィラキシスの診療方法を採用しています。患者さまのお口の健康状態をさまざまな側面からチェックし、病気の予防に努めています。
虫歯や歯周病など早期に気づくことが重要
虫歯や歯周病にかかってしまうと、治療をして進行を食い止めることができたとしても一度受けたダメージは元に戻りません。虫歯治療で削った歯は再生しませんし、歯周病によって下がった歯肉は自然に復活することはありません。しかし、こうした病気は早期に発見できれば簡単な治療で回復するだけでなく、自然治癒する可能性も高くなります。
定期検診を受け、早期発見につなげることが大切です。
歯周病の兆候
歯周病は、歯垢に含まれている細菌によって歯周組織に炎症が起きる病気です。歯肉に炎症が起き始めて見られる症状としては、歯肉の腫れや出血がまずあげられます。
このほか、口の中がネバつく、口臭が気になる、歯肉が赤くなっている、といったものがありますが、痛みなどの症状が見られないため、初期症状は自覚するのが難しいとされています。
虫歯の兆候
虫歯というと「痛みが出る」というイメージをおもちの方もいるのではないでしょうか。しかし、意外にも初期段階では痛みなどの自覚症状はほとんどありません。
歯の表面が白く濁ったように変色していると、虫歯にかかっている可能性があります。また、冷たいものや甘いものがしみる、デンタルフロスが引っかかる、といったことも虫歯の兆候としてあげられます。
プロケア
プロケアとは、歯科医院で歯の健康状態をチェックしてさまざまなケアを受けることです。歯の健康診断という一面もあります。
虫歯や歯周病予防は毎日の歯磨きが基本ですが、それだけでは汚れを落とし切れず、病気が進行してしまう可能性があります。プロケアとして、歯科のプロが患者さまのお口の中を隅々まで確認し、必要なケアを行ないます。
定期検診
お口の健康状態を丁寧に確認します。定期検診に通う習慣が身につくと、歯の痛みの有無にかかわらず歯科医院で歯の状態を確認できます。すると、自覚症状がない初期段階の虫歯などの早期発見につながり、速やかに治療に移れます。歯の健康を維持するためにとても大切なケアといえます。
また、定期検診を受けることで病気にかかりにくくなり、結果的には費用がかからなくなります。治療が必要になるとそれだけ費用がかかるようになるので、経済的な負担を軽減することにもなります。
クリーニング
クリーニング専用の器具を使い、虫歯や歯周病の原因となる歯垢や歯石を取り除きます。また、着色なども落としてきれいな状態に仕上げます。歯石は歯磨きでは除去できないため、クリーニングを受けることで歯の状態を改善していきます。また、薬剤を使い歯面をツルツルに磨いていきます。
これによって汚れが付着しにくくなり、虫歯などの予防になります。口臭も軽減されるほか、歯が本来の色味を取り戻すことで見た目も良くなります。
フッ素塗布
虫歯予防に効果のあるフッ素を歯に塗っていくケアです。フッ素を塗ることで歯質が強くなり、細菌が出す酸に溶けにくくします。また、歯が自然に回復する再石灰化という機能を促し、虫歯の予防効果を高めます。さらに、虫歯の原因となる細菌を弱体化させて、酸が出にくくします。
フッ素は小さな子どもから大人まで受けられる予防ケアです。市販の歯磨き粉などにもフッ素を配合したものがありますが、歯科医院でのフッ素塗布はより濃度が高いので効果が現れやすいといえます。
歯磨き指導
ご自宅で行なう歯磨きの質を高めていただくケアとして、歯磨き指導を行なっています。歯磨きはゆっくり丁寧にするだけでは、汚れを取り切れていない可能性があります。歯並びは人それぞれ異なり、磨く歯によって歯ブラシの持ち方や磨き方などを変えなければなりません。患者さまの歯の磨き方を確認したうえで最もきれいに磨ける方法をお伝えし、実践的に指導します。
当院で指導内容を守って歯磨きを続けると、これまで以上に汚れが取れてお口の中がすっきりします。もちろん、虫歯や歯周病の予防にもなります。
ホームケア
予防歯科によって虫歯や歯周病から歯を守るためには、プロケアとホームケアの両方を継続することが大切です。とくにホームケアは日々ご自宅で行なうものとなり、生活の中で習慣化していく必要があります。ホームケアには毎日行なう歯磨きがありますが、歯の健康に良い生活習慣を意識するだけでも予防効果が高まります。
来院の際にはホームケアの方法についても丁寧にお話しします。
日ごろの歯磨き
虫歯や歯周病予防の基本になるのが、日々の歯磨きです。歯についた汚れを歯ブラシで取り除いて、細菌の増殖を抑えて歯垢が形成されないようにします。しかし、自己流の磨き方を続けていては、丁寧に磨いているつもりでも汚れが残ってしまいます。例えば、歯並びが悪く歯と歯が重なっているところや、歯間、歯と歯肉の間などは汚れが残りやすく、歯垢が付着しやすくなります。当院では歯磨き指導を行なっており、患者さまに合わせた正しい磨き方をお伝えしています。ご自宅で実践していただくことで、きれいな歯を維持できます。
生活習慣の改善
日常生活には、歯の健康を損なうおそれがある習慣が潜んでいます。歯磨きをしない、タバコを吸う、甘いお菓子や飲み物をよく摂取する、歯ぎしり、口呼吸など、さまざまなものがあります。こうした生活習慣を続けていると、いくら歯磨きをがんばってもお口の中に細菌が溜まってしまい、虫歯や歯周病を進行させるおそれがあります。
定期検診の際に患者さまの生活習慣についてお伺いし、改善できるポイントをお伝えしています。習慣を変えるよう意識できれば、お口の中を清潔に保てます。
