ホワイトニングはしみるって本当?原因と対策、予防法も解説

歯を白く美しくできる治療として人気のホワイトニングですが、しみるという噂を聞いて不安を感じている方も少なくないようです。
ホワイトニング治療を受けた方全員がしみたり、痛みを感じたりするわけではなく、個人差があります。
しみる原因は人それぞれで、症状は一時的な場合が多いですが、なぜしみるのか理由を知り、予防や対策をすることで、症状を軽減できる可能性があります。
この記事では、ホワイトニングでしみる原因や対策、予防法について詳しく解説します。
ホワイトニング治療をしたいけれどしみるのが不安な方は、ぜひ参考にしてください。
ホワイトニングがしみることはある?

ホワイトニングの治療を受けた後、しみるかしみないかは個人差があります。
ここでは、ホワイトニングがしみるケースについて、解説します。
しみるケースもある
ホワイトニングは薬剤を使用して、歯の表面にあるペリクル(保護膜のようなもの)を剥がし、汚れや色素を除去します。
ペリクルの下にあるエナメル質が薄かったり、傷ついていたりすると、さらに下にある象牙質が刺激を受けやすくなり、一時的にしみるような知覚過敏の症状を感じるのです。
象牙質は歯の神経と近く、ホワイトニングの薬剤が象牙質までしみ込むと、痛みを感じやすくなります。
エナメル質の状態には個人差があるため、同じホワイトニング治療を受けても、しみる方としみない方がいます。
症状は一時的なもの
ホワイトニング治療後のしみる症状は、一時的な知覚過敏です。
ペリクルが再生する数時間~24時間ほどで知覚過敏の症状も回復する方が多いです。
長くても48時間ほど経てばペリクルの再生が終わりますが、それ以上の時間知覚過敏が続く場合は、クリニックに相談してください。
ホワイトニングでしみる症状の原因

ホワイトニングでしみるのは、薬剤が象牙質までしみ込むことが原因です。
象牙質は象牙細管(ぞうげさいかん)という細い無数の管があり、この管を通って歯髄(しずい)と呼ばれる歯の神経や血管に刺激が伝わります。
ホワイトニングの薬剤により歯の内部に刺激を受けやすくなる症状を、象牙質知覚過敏症と呼び、しみる原因になります。
健康な歯であれば、硬いエナメル質に守られているため、象牙質まで影響を受けることはありません。
ここでは、ホワイトニング治療でしみる原因を、詳しく解説します。
虫歯や歯周病がある
虫歯や歯周病があると、ホワイトニングの薬剤が象牙質に影響を与えやすくなります。
虫歯菌によってエナメル質が溶けていたり、虫歯治療の詰め物にすき間があったりすると、歯の内部までホワイトニング薬剤が浸透しやすくなるため、しみる可能性が高まります。
また、歯周病により歯茎が下がっている場合は、エナメル質がない歯根部に直接ホワイトニング薬剤が流れてしまうため、刺激が伝わりやすい状態です。
歯肉に炎症が起こって敏感になっていると、さらに強い痛みを感じてしまうかもしれません。
歯に傷やヒビがある
歯に傷やヒビがあると、そこからホワイトニング薬剤がしみ込んでしまい、しみる原因になります。
傷やヒビができる理由には、以下のようなものが挙げられます。
・酸触(さんしょく)
・歯磨き粉
・歯ぎしり
・食いしばり
・いびき
・噛み合わせ
・外傷 など
酸触とは、酸性の強い食品を食べたときや、胃酸の逆流によって、酸の影響で歯のエナメル質がダメージを受けることです。
研磨剤入りの歯磨き粉を使用して強くこすった場合も、歯に傷ができることがあります。
歯ぎしりや食いしばり、いびきなどの無意識化で行われる癖によって、歯にヒビが入る可能性もあります。
噛み合わせによってヒビができるのは、過蓋咬合(かがいこうごう)と呼ばれる深い噛み合わせや、前歯のずれが大きい開咬(かいこう)のケースが多いです。
また、事故や転倒などの外部からの衝撃によって歯がヒビ割れることもあります。
エナメル質が薄い
歯の表面のエナメル質は人体の中で最も硬い組織ですが、もともとエナメル質が薄い体質の方は、ホワイトニング薬剤が象牙質まで届きやすいです。
加齢によっても、エナメル質は薄くなります。
歯ぎしりや食いしばりの癖がある方も、エナメル質がすり減って薄くなってしまう可能性があります。
また、歯磨きの力が強いと、エナメル質が徐々に削られて薄くなるリスクがあるため、注意してください。
ホワイトニングの薬剤の濃度
ホワイトニングの薬剤濃度が濃いほど、痛みを感じる可能性が高まります。
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングでは、オフィスホワイトニングの方が高濃度の薬剤を使用します。
オフィスホワイトニングは即効性があり、高濃度の薬剤と特殊なライトを使用して短時間で効果が得られますが、歯への刺激は強い傾向があるため、痛みを感じる方も少なくありません。
一方ホームホワイトニングでは、低濃度の薬剤でゆっくり歯を白くするため、オフィスホワイトニングと比較すると低刺激で、知覚過敏が起こる可能性は低くなります。
元から知覚過敏があった
ホワイトニング治療をする前から知覚過敏がある方は薬剤の影響を受けやすく、痛みを感じてしまうかもしれません。
歯周病による歯根部の露出や、エナメル質が薄い、歯の傷やヒビなどによって、知覚過敏の症状がある方は、ホワイトニングをするとさらに強い痛みが出てしまうリスクがあります。
ホワイトニングでしみたときの対処法

ホワイトニングでしみる症状はほとんどが1~2日で治まりますが、それ以上続いたり、我慢できないほど痛みがあったりする場合は、クリニックへ相談しましょう。
痛みの感じ方には個人差があり、しみてなにも手につかないほど痛いときは、以下の対処法を試してみてください。
痛み止めを飲む
痛みを抑える方法として、無理をせずに痛み止めを飲むのが効果的です。
事前にしみることへの不安を歯科医院へ相談し、痛み止めを処方してもらうのもいいでしょう。
市販の鎮痛剤を服用しても問題ありませんが、2日以上症状が続く場合は歯科医院を受診してください。
刺激物を避ける
ホワイトニング後に知覚過敏の症状がある場合は、刺激物の飲食を避けましょう。
冷たすぎるもの、熱すぎるものはしみやすく、痛みを感じてしまいます。辛いもの、酸性の強いもの、甘みの強いものも刺激になります。
また、ホワイトニング後の歯は敏感になっていて、着色しやすい時期でもあるため、食べるものには注意が必要です。
口の乾燥を防ぐ
口腔内が乾燥すると歯が刺激を受けやすくなるため、乾燥を防ぐのが重要です。
こまめに水分をとったり、うがいやマウスウォッシュで潤したりして、乾燥しないように工夫するのも有効です。
唾液の分泌を促すために、ガムを噛むのも効果が期待できますが、刺激にならないようにメンソールのきついものや辛味・甘味の強い物は避けましょう。
知覚過敏用の歯磨き粉で歯磨きをする
ホワイトニング後に知覚過敏用の歯磨き粉を使用するのも、刺激を抑える効果が期待できます。
知覚過敏用の歯磨き粉には、歯の神経への刺激を抑える硝酸カリウムや、神経までの道を塞ぐ作用のある乳酸アルミニウムが含まれているものがあります。
成分を確認して、知覚過敏への有効成分が含まれているものを選びましょう。
歯磨きは強くこすらず、敏感になっている口腔内に刺激を与えないように、優しくブラッシングしてください。
フッ素ジェルを使う
ホワイトニング後にしみる場合は、フッ素ジェルの使用で痛みを和らげられます。
フッ素にはエナメル質を強化する作用があり、象牙質まで刺激が伝わるのを防ぐ効果が期待できます。
使用方法の説明も受けられるため、歯科医院で購入するのがおすすめです。
市販のフッ素ジェルもありますが、配合されているフッ素は1000ppm以上の高濃度のものを選びましょう。
ホワイトニング前の準備でしみる症状を予防

ホワイトニング前にしみないように準備をしておき、予防するのも重要です。
ここでは、しみる症状の予防方法を詳しく解説します。
虫歯や歯周病の治療をしておく
しみる原因になる虫歯や歯周病は、ホワイトニング前に治療しておきましょう。
虫歯や歯周病をそのままにしてホワイトニングをしてしまうと、痛みを感じるリスクが高まります。
ホワイトニング専門の歯科医院では治療ができない場合があるため、一般歯科に対応している歯科医院で検診を受けるのがおすすめです。
フッ素コーティングをする
もともと知覚過敏の症状がある方の場合は、ホワイトニング治療の前後に歯科医院でフッ素コーティングをするのがおすすめです。
歯のエナメル質を強化して、ホワイトニング薬剤が象牙質に与える影響を抑える効果が期待できます。
ただし、ホワイトニング前にフッ素コーティングをすると、ホワイトニングの薬剤が浸透しづらいため、歯を白くする効果が低下してしまう可能性もあります。
フッ素コーティングのタイミングは、歯科医師とよく相談して決めてください。
知覚過敏に対応している歯磨き粉を使用する
事前に知覚過敏用の歯磨き粉を使用することで、痛みの予防につながります。
ホワイトニング治療の1週間ほど前から使用すると、歯の表面を強化して、神経への刺激を受けづらくする効果が期待できます。
硝酸カリウムや乳酸アルミニウムが配合されているものや、フッ素配合の歯磨き粉もあるため、成分を確認して選びましょう。
薬剤を正しく使用する
ホームホワイトニングの場合は、自分で処置しますが、正しい使用方法を守るのが重要です。
早く歯を白くしたいと薬剤を多く使ったり、マウスピースをはめている時間を長くしたりすると、知覚過敏を引き起こしてしまう可能性が高まります。
ホームホワイトニングは低濃度の薬剤で、時間をかけてゆっくり歯を白くするホワイトニングです。
量や頻度を守ることで、ホワイトニング効果が期待できるため、歯科医師の指示に従い正しく使用してください。
薬剤の濃度を調節してもらう
ホワイトニングでしみる症状が出た場合は、濃度の調節ができるか歯科医師に相談しましょう。
ホームホワイトニングの方が低濃度ですが、オフィスホワイトニングでも低濃度の薬剤や濃度の調節、時間の短縮などで対応できることもあります。
薬剤の濃度が高いほど歯を白くする効果が期待できますが、その分刺激を受けやすく、痛みを感じるリスクも高まります。
オフィスホワイトニングで治療を受けていても、濃度の調節やホームホワイトニングへの切り替えで知覚過敏の症状を軽減できる可能性があるため、歯科医師とよく相談してください。
まとめ
ホワイトニング治療でしみる知覚過敏の症状があると、痛みが気になり治療の継続が難しくなってしまうかもしれません。
痛むときの対処法や予防法を試してみて、少しでもしみないように対策をしてみてください。
また、痛みが不安な方は、事前に歯科医師に相談してフッ素コーティングや濃度の調整をしてもらうのも方法のひとつです。
知覚過敏用の歯磨き粉やフッ素ジェルを上手に活用して、ホワイトニング期間を快適に過ごしましょう。
友枝歯科・矯正歯科クリニック福岡天神では、歯を白くする効果が高いオフィスホワイトニング「友枝式ホワイトニング」により、刺激が少なく痛みを感じにくいホワイトニングを行っております。
ホームホワイトニングと組み合わせたデュアルホワイトニングにも対応していて、患者様のライフスタイル、目指す期間や白さに合わせてホワイトニング方法を選択できます。
しみるのが不安でホワイトニングを迷っている方は、ぜひお気軽に友枝歯科・矯正歯科クリニック福岡天神の60分無料カウンセリングへご相談ください。
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